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iOS7からボタンが消えたわけ

リリースから半月ほど経った今も、あちこちで議論を巻き起こしているiOS 7。
UIの変わりっぷりに戸惑う人も多いみたいだけど、なんでAppleはそんな大胆な変更をしたんだろう、
iOS7のデザインにはUI上のメリットがなんかあるはずなんだよなーということを考えると、ちょっと色々見えてきた。

じゃあ、仮にボタンたちを復活させたとして

iOS7が不評を買っている点に、「UIがわかりにくい!」という声が多い。
確かにこちらの記事にもある通り、iOS7ではそもそもボタンが無いというかなり大胆なUIでした。
iOS7でAppleが目指したのは「UIデザインの常識」の再発明である | UID Lab

じゃあ、じゃあですよ。もしも仮にAppleがユーザーの声を真摯に受け止めたとして、
ジョナサン・アイブが「いやぁ正直すまんかった」とボタンたちを復活させたとしましょう。
(アイブがこんなださいボタンつけないよ、というツッコミはさておき)

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スライドバーを復活させたよ。
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フォルダに戻るボタンをつけた!
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ここを押せばアプリが消える!明快!

どうでしょう。分かりやすくなった?
確かにわかりやすくなりました。ひと目で「どこ」を操作すればいいのかわかります(ボタンのデザインがわかりにくいという指摘はry)
いやー良かった。素晴らしいiOSが帰ってきた!

…ほんとに?

操作できる領域で比べてみる

今度は、どこを操作すればいいのかという分かりやすさではなく、
操作できる領域で、ボタンを付ける前と後を比べてみる。

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こうすると一目瞭然で、ボタンを付けないほうが操作領域は圧倒的に広い。
つまり、ボタンをつけるということは操作場所を明快にする代わりに、「操作する場所」をユーザーに対して限定させているんじゃないだろうか。
上に挙げたように広い操作領域があれば、ほとんどのアクションが片手の親指で済ませられるし、押し間違えることもなさそう。
実際リリース以来しばらくiOS7を使ったけど、片手の親指で楽に済ませられることがiOS6に比べて増えている。
Safariの画面端をスワイプで 進む/戻る UIもまさにボタンのないUIだけど、無理せず親指ひとつで操作できる便利さを備えてると思う。

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人間の手の大きさは様々で、手の大きい人、小さい人、男性・女性、大人・子ども…そうした多様なユーザーにとって操作しやすいUIの一つの解答として、
iOS7のボタンの無いUIがあるんじゃないかなー。
そのトレードオフとして初めてスマートフォンを使うユーザーにはやさしくないUIになってしまったわけだけど…。

多分Apple側にもメリットがある

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iPhone5が発売された時のこと、覚えてますか。
iPhoneが発売されて以来初めて画面サイズが変更になって、困った人もいたはず。
特に手の小さい人は縦長になった画面のせいで、上のほうについていたボタンは確実に押しづらくなったと思う。
仮にこれから出てくるiPhoneがより大きな画面を搭載するとすると、iPhoneにとってボタンによって操作箇所を限定するUIというのは邪魔になってくるはず。
明確なボタンは無いけれど、タップやスワイプで親指ひとつで操作できるUIのほうが、ユーザーにとってメリットが大きいという判断になったのかもしれない。
そうすると、もしかしたらiPhone6はiPhone5よりもさらに大きな4.5インチや5インチの画面を搭載してくるのかも…という妄想もできたりして。

まとめ

で、結局なんでボタンが無くなってしまったのかというと、コンテンツを際立たせること以外にもUI上のメリットがあるからだと思う。
確かに大きく変わった操作方法や、発見と学習をしないといけないUIにイライラすることもあるんだけど、これから洗練されていく部分かなーとも思う。というかそうであって欲しい…。
そして、逆に明快な操作場所があるってことが使いやすいUIの条件じゃないよということにも気付かされた。
もしかしたら、iOS7のようなUIが一般的になってしまえば、アプリのUIの設計はボタンという束縛を離れて、もっと自由なものになるのかも?

あとは全ての操作を分かりやすく示そうとボタンをつけまくったら、iPhoneはすぐにテレビのリモコンになっちゃうかもしれないしね…。

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